UGREEN(ユーグリーン)は、USBケーブルや充電器、USB-Cハブを探していると、Amazonや家電量販店でよく見かけるブランドです。最近ではモバイルバッテリー、ドッキングステーション、イヤホン、NASまで製品が広がり、「どこの国のメーカーなのか」「Ankerと比べて信頼できるのか」と気になる人も多いでしょう。
結論からいうと、UGREENは中国・深圳で生まれたデジタル周辺機器ブランドです。ケーブルや接続機器を出発点に、研究開発とデザインへ投資しながら事業を拡大しました。2024年には深圳証券取引所の新興企業向け市場「ChiNext」に上場。現在は充電、オフィス、映像・音響、ストレージを幅広く手がける総合ブランドへ成長しています。
この記事では、UGREENがどのような会社なのか、どのように事業を広げてきたのか、現在の主力分野と代表製品、中国や海外での評価を紹介します。
| まず知りたいこと | 回答 |
|---|---|
| UGREENはどこの国? | 中国 |
| 本拠地 | 広東省深圳市 |
| 設立 | 2012年 |
| 上場 | 2024年7月、深圳証券取引所ChiNext |
| 主力製品 | 充電器、ケーブル、USB-Cハブ、モバイルバッテリー、映像・音響機器、NAS |
| 日本での主な販売先 | Amazon、楽天市場、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ロフトなど |
UGREENは中国・深圳発のメーカー
UGREENを展開するのは、深圳市緑聯科技股份有限公司です。中国では「緑聯」の名で知られ、日本では株式会社ユーグリーン・ジャパンが公式サイトや販売網を展開しています。
深圳は、スマートフォン、ドローン、通信機器、PC周辺機器などの企業とサプライチェーンが集まる都市です。UGREENもこの環境を生かし、日常的に需要のあるケーブルや接続機器から事業を始めました。
現在の公式サイトでは、事業を次の4分野に整理しています。
| 分野 | 主な製品 |
|---|---|
| スマート充電 | GaN充電器、USB-Cケーブル、モバイルバッテリー、ワイヤレス充電器 |
| スマートオフィス | USB-Cハブ、ドッキングステーション、PCアクセサリー |
| スマートAV | HDMI関連、オーディオ機器、イヤホン、映像・音声接続製品 |
| スマートストレージ | NAS、SSDケース、カードリーダー、ストレージ周辺機器 |
この構成を見ると、UGREENの軸は一貫しています。スマートフォンやPC本体を作るのではなく、複数の機器を「つなぐ・充電する・保存する」部分を広く受け持つブランドです。
ケーブルから総合デジタルブランドへ
UGREENの公式沿革によると、会社設立とブランドの本格展開は2012年です。初期の中心はデータケーブル、映像・音声ケーブル、ネットワーク関連などの接続製品でした。
その後の発展を大まかに整理すると、次のようになります。
| 年 | 主な動き |
|---|---|
| 2012年 | 深圳で会社設立、UGREENブランドを展開 |
| 2013年 | 中国国内の販売網を拡大 |
| 2014年 | Amazon、AliExpress、eBayなど海外ECへ進出 |
| 2015〜2016年 | 海外展開、研究開発、デザイン、品質管理、サプライチェーンを強化 |
| 2017年 | モバイルバッテリーなど充電分野を拡大 |
| 2020年 | TWSイヤホン、NASなど新しいカテゴリーへ進出 |
| 2021年 | 社名を現在の「深圳市緑聯科技股份有限公司」に変更 |
| 2022〜2023年 | メカニカルキーボード、ポータブル電源、GaN充電器、NASを強化 |
| 2024年7月 | 深圳証券取引所ChiNextへ上場、証券コード301606 |
注目したいのは、単に製品の種類を増やしただけではないことです。UGREENは早い段階からAmazonなどを通じて海外の利用者へ直接販売し、各国の需要やレビューを製品づくりに取り入れてきました。海外向けのパッケージや説明書、認証、サポート体制も段階的に整えています。
製造は、すべてを自社工場でまかなう方式ではありません。UGREENが企画、研究開発、工業デザイン、品質管理、サプライチェーンを担いながら、外部の製造会社も活用しています。そこに統一感のあるデザインと世界規模の販売網を組み合わせたことが、同社の成長を支えました。
UGREENはどれくらい大きなブランドなのか
UGREENのグローバル公式サイトによると、180以上の国と地域で展開し、累計利用者数は3億人を超えています。すでに中国国内にとどまらないグローバルブランドです。
2025年の年次報告では、売上高が約94億9,100万元、前年比53.83%増、純利益は約7億500万元、前年比52.42%増でした。
分野別では、充電関連が依然として最大の事業です。一方、NASを含むスマートストレージ分野は前年比213.18%増となり、新しい成長エンジンになっています。
| 2025年の主要分野 | 売上高 | 前年比 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 充電関連 | 約43億5,600万元 | +47.28% | 45.90% |
| スマートAV | 約14億7,200万元 | +38.83% | 15.51% |
| スマートストレージ | 約12億2,600万元 | +213.18% | 12.92% |
つまり、UGREENはいまも充電器とケーブルが中心ですが、成長の方向は高性能ドックやNASのような、単価と技術難度がより高い製品へ移っています。
UGREENが伸びた理由
1. 毎日使う小さな不便を製品化した
UGREENの原点は、ケーブルの長さ、端子の違い、ポート不足、充電器の大きさといった、派手ではないものの頻繁に起きる問題です。こうした周辺機器は買い替え需要が多く、新しいUSB規格やスマートフォン、PCが登場するたびに市場も更新されます。
2. 価格だけでなく外観を揃えた
UGREEN製品には、グレーやシルバーを基調にした落ち着いた外観が多く、充電器、ハブ、ドックを同じデスクへ置いても統一感があります。近年は、ディスプレイに表情を表示するUnoシリーズのように、機能だけでは選ばれにくいカテゴリーへ遊び心も加えています。
日本公式サイトでは、1,500件以上の特許に加え、iF DESIGN AWARD、Red Dot Design Award、VGPなどの受賞実績を紹介しています。デザインを見た目だけの装飾ではなく、製品価値の一部として重視していることが分かります。
3. ケーブルから「データを扱う環境」全体へ広げた
USB-Cハブを作るには、端子を増やすだけでなく、映像出力、給電、転送速度、発熱、OSとの互換性を調整する必要があります。NASでは、さらに筐体、ネットワーク、ストレージ、OS、アプリ、長期更新まで必要です。
UGREENは接続機器で積み重ねた経験を、高出力充電、ドッキングステーション、NASへ広げました。この拡張が、単なる安価なアクセサリーブランドとの違いになっています。
代表製品1:Nexode充電器
UGREENを初めて買う人に最も分かりやすいのが、NexodeシリーズのGaN急速充電器です。小型モデルから、ノートPCを含む複数機器へ同時給電できる高出力モデルまで揃っています。
日本公式サイトで販売されている「Nexode 巻き取り式 USB-Cケーブル内蔵 充電器 65W」は、その方向性がよく表れた製品です。本体に約0.69mのUSB-Cケーブルを内蔵し、使うときだけ引き出せます。単ポート最大65W、3台同時充電に対応し、外出時のケーブルを1本減らせる設計です。
画像: UGREEN日本公式サイト
さらにUGREENは、5つのUSB-Cと1つのUSB-Aを備え、単ポート最大240Wに対応する500Wクラスのデスクトップ充電器も展開しています。全員に必要な製品ではありませんが、スマートフォン用アクセサリーから高出力のデスク環境へ進んだことを示す象徴的なモデルです。
ただし、複数ポート充電器は接続台数によって各ポートの出力配分が変わります。購入時は合計出力だけでなく、MacBook、WindowsノートPC、スマートフォンを同時接続した場合の配分表まで確認する必要があります。
代表製品2:Revodok USB-Cハブ
Revodokは、ノートPCやタブレットのUSB-Cポートを拡張するハブとドッキングステーションのシリーズです。HDMI、USB-A、SDカード、microSD、Ethernet、USB PDなど、用途に応じて構成を選べます。
たとえばRevodok 6-in-1は、HDMI、USB-A 3.0を3ポート、SD、microSDをまとめた基本モデルです。MacBook Airや薄型Windows PCで、外部ディスプレイ、マウス、USBメモリ、カメラのSDカードを使いたい人に分かりやすい構成です。
画像: UGREEN日本公式サイト
UGREENの接続製品は選択肢が多い一方、似た外観でも仕様が異なります。映像出力の解像度とリフレッシュレート、USBの速度、PD充電の入力とPCへの実出力、macOSでの複数画面対応を必ず確認してください。
特にMacは、ハブにHDMI端子が複数あっても、PC本体の仕様やDisplayLink対応状況によって拡張できる画面数が変わります。「ポートがあるから使える」とは限りません。
代表製品3:MagFlowモバイルバッテリー
MagFlowは、マグネット式ワイヤレス充電を中心としたシリーズです。日本で展開される10000mAhモデルは、Qi2対応の最大25Wワイヤレス充電、最大30Wの有線充電、USB-Cケーブル内蔵を特徴としています。
画像: UGREEN日本公式サイト
UGREENらしいのは、ワイヤレス充電だけに絞らず、内蔵ケーブル、USB-Cポート、残量表示まで一体化している点です。旅行や出張では便利ですが、10000mAhのマグネット式モデルは小型の5000mAh製品より重くなります。携帯性を優先するなら容量とのバランスを見たほうがよいでしょう。
また、Qi2の最大出力はスマートフォン側の対応状況や温度によって変わります。ケースの厚さ、磁力、充電中の発熱も実際の使い勝手に影響します。
代表製品4:Unoシリーズ
Unoシリーズは、UGREENのデザイン面を最も分かりやすく示す製品です。30W充電器は小さな画面に表情を表示し、脚のように見えるパーツを備えています。中身はUSB-C急速充電器ですが、机の上で使いたくなるキャラクター性を加えています。
画像: UGREEN日本公式サイト
ケーブルや充電器は、スペックだけで比較すると価格競争になりやすいカテゴリーです。Unoは、周辺機器にも見た目や所有感を求める人が増えたことに対するUGREENの回答といえます。
代表製品5:NASync
UGREENの現在地を最もよく示すのがNASyncです。2ベイの家庭向けモデルから、4ベイ、6ベイ、8ベイの高性能モデルまで展開し、写真バックアップ、動画保存、Plex、Docker、小規模オフィス用途を狙っています。
NASync DXP4800 Plusは、4つのSATAベイ、M.2 NVMeスロット2基、10GbEと2.5GbE、Intel Pentium Gold 8505、8GB DDR5メモリを備えます。接続アクセサリー中心だった企業が、ハードウェアと独自OS「UGOS Pro」を組み合わせたプラットフォーム製品へ進んだ例です。
ハードウェアの充実度は高く評価されていますが、NASは充電器と違い、OSの成熟度、セキュリティ更新、アプリ、長期サポートが重要です。SynologyやQNAPに比べるとUGREENのNAS事業は新しく、ソフトウェア面は今後も確認が必要です。
DXP4800 Plusの詳しい仕様と海外レビューは、当サイトの「UGREEN NASync DXP4800 Plusレビュー」で紹介しています。
UGREENの評判は?中国と海外で支持される理由
UGREENの評判を一言でまとめると、無名の低価格ブランドより安心感があり、老舗の高価格製品より手を出しやすいという位置づけです。
評価されやすい点は次の通りです。
- ケーブル、充電器、ハブの選択肢が多い
- 金属調やグレーを基調としたデザインに統一感がある
- USB-C、GaN、Qi2、Thunderboltなど新規格への対応が比較的早い
- 同等仕様の大手製品と比べて価格を抑えたモデルが多い
- Amazonだけでなく、日本公式サイトや家電量販店でも購入できる
一方、注意したい点もあります。
- 同じシリーズでも型番ごとに出力、転送速度、映像出力が違う
- 高出力充電器やモバイルバッテリーはサイズと重量を確認する必要がある
- ハブはPC、OS、ディスプレイとの相性がある
- NASはハードウェアに対してソフトウェアの歴史がまだ短い
- 製品数が多いため、名前だけでなく型番と仕様表を比較する必要がある
したがって、「UGREENなら何を買っても同じ品質」と考えるのではなく、カテゴリーごとに評価するのが正確です。比較的選びやすいのはケーブル、単ポート充電器、シンプルなハブです。高出力の多ポート充電器、複数画面ドック、NASになるほど、使う機器との組み合わせ確認が重要になります。
UGREENとAnkerはどう違う?
日本でUGREENと比較されやすい中国ブランドがAnkerです。両社とも充電器、ケーブル、モバイルバッテリーを展開していますが、得意分野の広がり方が少し違います。
| 比較ポイント | UGREEN | Anker |
|---|---|---|
| 原点に近い分野 | ケーブル、接続、映像・音声周辺機器 | 充電器、モバイルバッテリー |
| 特に選択肢が多い分野 | USB-Cハブ、ドック、各種ケーブル、NAS | 充電、イヤホン、プロジェクター、スマートホーム |
| デザイン傾向 | グレー・金属調、Unoなど一部は遊び心 | シンプルでシリーズの統一感が強い |
| 日本での知名度 | 成長中 | より高い |
優劣ではなく、欲しい製品で選ぶべきです。USB-Cハブ、細かな端子変換、映像ケーブル、NASまで探すならUGREENは強い選択肢です。充電製品に加えてイヤホン、プロジェクター、ロボット掃除機なども同じグループで揃えたいならAnker系ブランドも比較対象になります。
初めてUGREENを買うなら何がおすすめ?
| 目的 | おすすめ分野 | 選ぶときの確認点 |
|---|---|---|
| スマホとPCを充電したい | Nexode 65W前後 | ポート数、同時充電時の出力配分 |
| MacBookの端子を増やしたい | Revodok USB-Cハブ | HDMI仕様、PD、USB速度、画面数 |
| iPhoneを外で充電したい | MagFlow | Qi2対応、容量、重量、ケース |
| デスクを楽しくしたい | Uno | 最大出力、必要なポート数 |
| 写真や動画を自宅保存したい | NASync | ベイ数、HDD別売り、OS、バックアップ |
| まず品質を試したい | USB-Cケーブル | 対応W数、転送速度、映像対応の有無 |
ケーブルは見た目が同じでも、「充電専用に近いUSB 2.0」「高速データ転送対応」「映像出力対応」で役割が違います。100Wや240Wと書かれていても、必ずしも高速データ転送や映像出力に対応するわけではありません。
UGREEN製品を選ぶときは、製品名の大きな数字だけでなく、対応規格を確認する習慣が大切です。
日本で購入するなら
UGREENはAmazonや楽天市場の公式ストアに加え、ビックカメラ、ヨドバシカメラなどでも取り扱われています。日本公式サイトでは正規販売店で購入した製品に原則24か月保証を案内しているため、購入時は販売元だけ確認しておくと安心です。
まとめ:UGREENは「つなぐ」技術から成長した中国ブランド
UGREENは、中国・深圳でケーブルと接続製品から成長したブランドです。現在はNexode充電器、Revodok USB-Cハブ、MagFlowモバイルバッテリー、Uno、NASyncまで製品を広げ、2024年には上場企業になりました。
魅力は、必要な仕様を押さえながら、価格、外観、製品の選択肢をバランスよくまとめていることです。特にUSB-C周辺機器では、単に安いだけでなく、机の上で使いやすいサイズや統一感のあるデザインまで意識されています。
一方で、製品数が多く、同じ外観でも対応規格が違います。充電器は出力配分、ハブは映像と転送規格、モバイルバッテリーは重量、NASはOSと長期サポートを確認する必要があります。
UGREENは、日本ではまだ「Amazonでよく見る周辺機器メーカー」という印象が強いかもしれません。しかし、その実態は、接続と充電を基盤に、データ保存まで事業を広げた中国の有力デジタルブランドです。用途と型番を正しく選べば、デザインと実用性を両立した製品を見つけやすいブランドといえます。
この記事の情報源について
メーカーの公式情報を中心に、日本語・中国語を含む国内外のレビューや利用者の声を照合して構成しています。