中国系ブランドの空気清浄機は、円筒形フィルター、360度吸気、静音運転を取り入れた製品が豊富です。ここでは購入リンクと揃えて、Mijia(Xiaomi)のペット用モデル、SwitchBot 空気清浄機Table、Levoit Core 300を扱います。
空気清浄機は買った日に性能が決まる製品ではありません。半年から1年ごとに適合フィルターを入手でき、センサーと吸気口を掃除し、必要な風量で毎日回せて初めて役立ちます。本体の安さより、3年間のフィルター費用と供給を先に確認します。
中国で主流のブランドと、海外で伸びたブランド
中国のオンライン空気清浄機市場では、米家/Xiaomi、352、美的が国産の主要ブランドとして挙げられます。なかでも米家は価格、風量、アプリ連携のバランスで広く普及し、米家 空気清浄機4 Liteは2025年の618に京東の空気清浄機カテゴリーで販売台数首位を獲得しました。美的は総合家電メーカーとして販売網が広く、352はPM2.5やホルムアルデヒド対策を前面に出す空気清浄機専業ブランドとして知られます。
一方、SwitchBotとLevoitは中国国内の量販市場よりも、日本、北米、欧州のECとスマートホーム市場で存在感を高めました。中国発の家電ブランドには、まず国内で大きくなってから海外へ出る企業だけでなく、最初から海外の住環境、販売チャネル、デザインに合わせて製品を作る企業もあります。この違いを知ると、3ブランドの製品思想が見えやすくなります。
3ブランドの成り立ちと海外での評価
| ブランド | 出発点 | 空気清浄機での特徴 | 主な市場 |
|---|---|---|---|
| Xiaomi / Mijia(米家) | 2010年に北京で創業したXiaomiのスマートホーム群 | 小さな設置面積、360度吸気、センサー、アプリを手頃な価格で統合 | 中国を中心に日本、欧州、アジアなど |
| SwitchBot | 2015年に深圳で創業したOneRoboticsのスマートホームブランド | 既存の家や家具を大きく変えずに自動化。空気清浄機とテーブル、照明、充電を一体化 | 日本、欧州、北米が中心 |
| Levoit | VeSyncが2016年に立ち上げ、米国市場で育てた空調家電ブランド | 円筒形のCoreシリーズ、寝室へ置きやすいサイズ、ECで選びやすい製品展開 | 北米、日本、欧州など |
Xiaomi / Mijia:空気清浄機をIoT家電にした先駆け
Xiaomiは北京発のスマートフォン企業ですが、2014年末に初代Mi Air Purifierを発表し、早い時期から空気清浄機をWi-Fi、粒子センサー、スマホアプリと結び付けました。縦長の本体と360度フィルターで床面積を抑え、性能を数値で見せながら価格を抑えたことが普及のきっかけです。
現在の強みは単体の空気清浄機だけではなく、Xiaomi Homeを中心とした機器連携です。2025年末にはXiaomiのAIoT基盤へ接続する機器が10億台を超え、Xiaomi Homeの月間利用者も1億人を超えました。温湿度計、ロボット掃除機、エアコンなどと一つのアプリで管理できる規模は、専業メーカーにない強みです。
SwitchBot:深圳発、日本で大きく伸びたスマートホーム企業
SwitchBotを展開するOneRoboticsは2015年に深圳で創業しました。最初の代表製品は、壁のスイッチを物理的に押す小型ロボット「SwitchBot Bot」です。家電を買い替えずに後付けで自動化する発想を、カーテン、鍵、センサー、ハブ、ロボット掃除機へ広げました。
空気清浄機Tableも同じ延長にあります。清浄性能だけを競うのではなく、サイドテーブル、ムードライト、Qi充電器を一体化し、空気清浄機を生活動線の中央へ置きやすくしました。家具と家電の境界を曖昧にした点が、この製品の面白さです。
同社の2025年売上高は約9億元で前年比47.7%増。事業は90以上の国と地域へ広がり、日本、欧州、北米が売上高の95%以上を占めました。2025年の売上成長率は日本で54.9%、欧州で57.9%でした。中国企業でありながら海外売上が中心で、特に日本の住宅へ合わせた製品と販売体制を早くから作ったブランドです。
Levoit:北米ECから育ったVeSyncの空調家電ブランド
LevoitはVeSyncが2016年に立ち上げたブランドで、2017年にスマート空気清浄機を投入しました。企業グループは中国に開発・供給網を持ちつつ、ブランドは米国の暮らしとオンライン販売に合わせて育てられています。そのため、中国国内の家電売り場よりAmazonなど海外ECで名前を見かける機会が多いブランドです。
Levoitの転機になったのが円筒形のCoreシリーズです。Core 300は複雑なスマート機能より、寝室へ置きやすいサイズ、全周吸気、分かりやすい操作を前面に出しました。2019年のデザイン賞、2020年のiFデザイン賞なども獲得し、低価格帯の空気清浄機を無機質な業務機器ではなく、部屋へ置く生活家電として見せた点が評価されています。
3機種の立ち位置
| 製品 | 公称風量・面積の方向 | 特徴 | 向く部屋 |
|---|---|---|---|
| Mijia ペット用スマート空気清浄機 | 粒子CADR 230m³/h、有効対応面積16〜27㎡ | 抜け毛、フケ、ペット臭、アプリ | ペットのいる寝室・個室 |
| SwitchBot 空気清浄機Table | 約25畳、8畳約11分を公称 | HEPA、ペット脱臭、サイドテーブル、Qi | リビング、ペットのいる部屋 |
| Levoit Core 300 | 小〜中型の個室向け | シンプル操作、定番の円筒形 | 寝室、書斎、初めての1台 |
各社の適用面積は試験規格と換気回数の考え方が異なるため、畳数だけで横並びにしません。CADRが公開されている場合は、部屋の体積に対して1時間に何回空気を処理できるかで比べます。
CADRと部屋の大きさ
CADRは、フィルターを通して供給できる清浄な空気量の目安です。Mijia ペット用モデルの粒子CADRは公称230m³/hです。16㎡、天井高2.4mの部屋は38.4m³なので、理論上は1時間に約6回分の空気量を処理できます。ただし家具、扉、空気の流れ、フィルター汚れで実効値は下がります。
花粉や煙を早く減らしたいなら、適用面積ぎりぎりではなく余裕のある機種を選び、弱運転へ落とさず使えることが重要です。大きな機種を静かな中速で回すほうが、小型機を最大風量で回し続けるより快適な場合があります。
Mijiaはペットの毛と臭いに特化
空気清浄機、サイドテーブル、照明、Qi充電をまとめたSwitchBot。画像:SwitchBot公式サイト
Mijia ペット用スマート空気清浄機は、360度吸気、レーザー粒子センサー、アプリ、ペット用セーフティロックを備えます。公称粒子CADRは230m³/h、有効対応面積は16〜27㎡。フィルターはプレフィルター、高効率フィルター、ペット臭向け活性炭の一体型で、交換目安は6〜12カ月です。
名前どおり、広いLDK全体を大風量で処理する製品ではなく、ペットのケージやベッドがある個室向けです。抜け毛は床へ落ちるため、空気清浄機だけでなく掃除機やブラッシングとの併用が必要です。
Levoit Core 300は海外ECの定番
Levoit Core 300は、VeSync傘下Levoitの定番円筒形モデルです。XiaomiやSwitchBotのようなスマートホーム連携より、ボタン操作、静音性、個室での扱いやすさを重視します。海外Amazonで販売実績を積んだ製品ですが、それを中国国内の売れ筋と同一視してはいけません。
小型機は本体価格と設置面積を抑えられますが、同じ部屋を短時間で浄化するには高い風量が必要になり、音が増えます。枕元では最低運転音だけでなく、睡眠時風量で花粉をどれだけ処理できるかを見ます。
Core 300、Core 300Sなど似た名称があるため、交換フィルターは本体の正確な型番で確認します。アプリや自動センサーが必要なら、リンク先のCore 300にその機能があると決めつけず、上位・別モデルとの違いを確認してください。
SwitchBotはペットと家具配置を意識
空気清浄と生活家具を一体化する設計。画像:SwitchBot公式サイト
SwitchBot 空気清浄機Tableは、360度吸気、HEPA、ペット向け活性炭、イオン機能に加え、サイドテーブル、ムードライト、Qi充電器を組み合わせます。空気清浄機を部屋の中央寄りへ置きやすくする発想は合理的です。
一方、飲み物を置くテーブルと電気製品を一体化するため、水をこぼさない運用が必要です。Qi充電部へ金属や磁気カードを置かず、ペットがコードをかじれないようにします。フィルター上のプレフィルターへ付いた毛は、交換時期まで放置せず定期的に掃除します。
花粉・煙・臭いは別問題
粒子フィルターは花粉、ほこり、PM2.5、煙の粒子を捕集します。臭いとガス状物質は活性炭が担当します。HEPAという表示だけで、料理臭、ペット臭、ホルムアルデヒドを長期間十分に除去できるとは限りません。
活性炭は吸着量に上限があり、臭いが戻ったら粒子フィルターがきれいでも交換が必要です。強い料理煙は換気扇、湿気は除湿、二酸化炭素は窓開けや換気設備で対処します。梅雨の湿気対策は中国系スマート除湿機の選び方、換気の判断はSwitchBot・Aranet・QingpingのCO2モニター比較で詳しく整理しています。空気清浄機は換気の代わりではありません。
センサー表示を過信しない
本体センサーは吸気口付近の空気を測ります。部屋の反対側、床、寝具周辺の状態を直接示すものではありません。超音波加湿器のミストや調理煙をPMとして検知し、急に数値が上がることもあります。
数値が常に低いから停止するより、花粉期は窓開け後、帰宅後、掃除中に自動化で強運転するほうが実用的です。SwitchBotやXiaomiのアプリはスケジュールを組めますが、ネット接続が切れたときの本体操作とローカルタイマーも確認します。
フィルターの年間費用
購入前に公式ストアと国内通販で交換フィルターの価格、在庫、型番を確認します。交換目安が6〜12カ月なら、3年間で3〜6個必要です。本体が安くても、専用フィルターが高価または終売になれば維持できません。
非純正フィルターは安い一方、寸法、抵抗、活性炭量、密閉性が不明です。隙間があると空気がフィルターを通らず、抵抗が高すぎると風量とモーター負荷へ影響します。少なくとも最初の交換は純正品を使い、風量と音を基準として把握します。
手入れで性能を落とさない
- 月1回を目安に吸気口とプレフィルターの毛・ほこりを取る
- センサー窓を説明書に従って清掃する
- フィルターを水洗いしない
- 本体内部へアロマオイルや消臭剤を吹き付けない
- 交換日を記録し、臭いと風量も判断材料にする
フィルター寿命表示は運転時間やセンサー値からの推定です。実際の汚れ、臭い、風量低下も合わせて判断します。
選び方の結論
- ペットの毛・フケ・臭いとXiaomi Home連携ならMijia ペット用スマート空気清浄機
- ペットの毛・臭いと家具としての置きやすさを重視するならSwitchBot 空気清浄機Table
- 寝室や書斎でシンプルな定番機を使いたいならLevoit Core 300
中国系スマート空気清浄機は、日本の家庭でも十分実用になります。ただし価値を決めるのはアプリではなく、必要なCADR、生活中に許容できる音、活性炭量、国内で買える交換フィルターです。本体を選ぶ前に、交換フィルターをカートへ入れられるかまで確認してください。
掲載したAmazonリンクは、本文と同じブランド・製品系列を確認するための入口です。在庫や商品ページの統合で仕様が変わる場合があるため、購入前に本体型番、対応畳数、フィルター型番、販売元を確認してください。
参考資料・情報源
メーカー公式情報を中心に、日本語・中国語を含む国内外の資料を照合して構成しています。